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その15 それぞれの卒業

 花の便りが待ち遠しい今日この頃。花といえば桜。桜といえば卒業...。学校生活のクライマックスとして、人生のひとつの分岐として、様々な感動に心踊り、小さな感傷に憂う...そんな季節。今回の座談会は「それぞれの卒業」について思い出も交えながら語り合いました。
Hさん...「いよいよ卒業の季節ですね...。我が家でも年長の子どもの卒園に向け準備に追われていますが、皆さんの中にも身近に卒業ってありますか?」
Mさん...「我が家では娘が結婚を前提として彼との同居を始めたので、彼女が我が家から「卒業」するのが近いかなという感じはあります」
一同...しみじみ
Hさん...「他にご自身としての卒業ってありますか?たとえば、なかなかやめられないことからの卒業とか...」

Mさん...「喫煙からの卒業...かな?妊娠中にもいろいろ工夫したのに結局やめられなかったんです。なかなか難しいですね」
Hさん...「あんまり無理をしてもね...(笑)」
Oさん...「私は体重で悩んでいて間食から卒業したいんです。子どもが幼児なので、おやつが必要ということもあり、その買物の時にお菓子の新製品などがコンビニに並ぶとどうしても買ってしまうんですよね。そんな弱い性格からも卒業したいんですけれど」
Hさん...「私も栗が好きなので、栗のおいしそうなお菓子は絶対に買っちゃうんです。だからなるべくコンビニには行かないようにしているんです(笑)」
Sさん...「私は半額セールで食材をたくさん買い込んでは、お豆腐などを腐らせてしまうことがあるんです。コンビニにタバコだけを買いに行ったのに、ついついガムも買ってしまうとか...。そんな無駄からの「卒業」をしたいですね」
一同...頷く
Oさん...「子どものオムツ卒業が希望ですね。この春から頑張ろうと思っています。それから、私もSさんと同じように、子ども服などをたくさん買っては、結局一度も着せずに終わってしまったり...。そういった無駄からの卒業も必要だと思っています」

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Iさん...「オムツを外すのも大変ですよね。うちも実は上の子が4歳で指しゃぶりを卒業させたいと思っているんですがなかなかやめさせる事ができなくて」
Oさん...「うちの上の子も鼻をいじった後の行き先が口の中だったり。まあ、大人が言えば言うほどやめられないのかもしれませんね」
Gさん...「指しゃぶりは悪いことだと思わせて追い込んじゃったら逆効果で、オムツ外しだって無理強いしては良くないですものね。子どものことは加減が難しいですね」
Nさん...「私はいよいよ専業主婦卒業なんです。うちの子が4月から保育園なので」
Hさん...「大変ですね。病気したりすることもあるでしょうし、お母さん頑張らなくっちゃね」
Kさん...「中学生の子どもをつい子ども扱いしてしまうのですが、そんな気持ちから卒業して、大人として接したいと思っています。なかなか気持ちを切り替えることって難しいのですが」
Gさん...「中学生ならまだ子どもを満喫していてもいいんじゃないかな?あるとき、周りとのバランスをはかりながら本人が自然と大人になっていくものかも」
Hさん...「やはり子どもさんのことが多いですよね。ご本人についてはいかがですか?」
A さん...「私はお作法の勉強をしているのですが、4月で最初の段階を卒業します。卒業とは、終わりじゃなくて次のステップに向けてのスタートでもあると 思うのですよね。4月までに私の中でまだ身についていない部分をクリアしてから卒業できるように努力したいと思っています」
一同...「ほほぉ...」
Aさん...「子育ては子どもが二十歳になったとき卒業したかな。そのあたりから自分の人生について考えたいと思うようになりました」
Hさん...「では皆さんの卒業式の思い出といえば?」
Oさん...「小学生の時の『呼びかけ』。とても一生懸命練習したのを覚えています。中学になると、好きな先輩のことが気になったり...」
一同...「あったあった(一気に盛り上がる)」
Kさん...「小学校の時は初めての卒業ということもあって意気込みが違った気がしますね。でも当時の友達が、今では一番近い関係だったりするんですよ」
Aさん...「中学の卒業式は、高校入試の発表前日なので、気持ち的には卒業どころじゃなかった気がしますね」
Sさん...「公立高校は卒業式直前なんですよねぇ。結果がよければいいんですがね」
Kさん...「ご自分の時と子どもさんの時の卒業式を比較していかがですか?」
Sさん...「小学校では子どもたちによる『呼びかけ』にパソコンやプロジェクターなどを活用した映像が加わるので、入学からの成長をまさに映像として見ながら聞く『呼びかけ』には結構感動しましたね」
経験者数名...「涙が止まらないのよね(しみじみ)」
Hさん...「小学生の時は親も感無量なんでしょうね。ところで高校の卒業式に親の出席はありました?」
一同...「そういえば出席しなかったね」「あぁ...確か来なかったかも」
Oさん...「そうはいっても熱心なご家庭では必ずご両親がお揃いで見えたりしますよね」
Gさん...「高校の卒業式に子どもが親はもう来なくていいというあたりから親離れは始まっているのかもしれないですね。その頃には親も子離れの準備をしなくちゃいけないんでしょうね」
一同...タメイキ
Oさん...「タイムカプセルって埋めた記憶があるんですが、校舎の建て替えとかで行方不明とかよく聞きますよね。今の子どもたちも埋めたりするんですか?」
Sさん...「しますよ。でも、埋めないで金庫に保管(笑)」
Hさん...「時代は変わったんですね」
Sさん...「私の地域は保育園から中学までほとんどメンバーが変わらないような小さな地域もあるんですよ」
Iさん...「桜の木を植えたけれど、あれから20年?どうなったのかなぁ。気になりますね」
Oさん...「あとは、やっぱり別れが寂しくていっぱい泣いたことかなぁ」
一同...頷く
Hさん...「中学の時、生徒数が多すぎて学校が二つに分けられたことがあったのですが、卒業もだけれど、切ない出来事でしたね」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 ここでちょっとお茶タイム。和菓子を堪能しながら、話題は数年前に統廃合した小学校の話へ。
 「小学校は統廃合したけれど、そこで出会った友達と中学でまたバラバラになってしまう状況に子どもたちも親たちも悩んでいる」というシビアなお話も...。
「数字だけじゃない、人と人との大事な関係を育むトシゴロだけに真剣に検討してほしい問題なんですよね」こんな当たり前のキモチ、届くのだろうか!?
 そして座談会は後半へ。
Oさん...「やっぱり好きな先輩からボタンをもらったり写真をいっぱい撮ったことが思い出ですね。今はどこかへ行ってしまったのですが(笑)」
Hさん...「どのタイミングで捨てようと思ったのか気になりますね(笑)そんな様々な恋愛を卒業するためのエピソードはありますか?」
Aさん...「不完全燃焼だと引きずってしまうかもしれないですね」
Hさん...「美化してしまったりしますよね」
Aさん...「私には中学から結婚する直前まで思っていた人がいて、一度思いきって会い話したらイメージも変わり、別人のように思えた途端に彼から卒業できました。や
はり長い間に美化しちゃったんでしょうね」
Hさん...「もし、再会した時に素敵になっていたとしたらどうなっていたのでしょうね(笑)」
Kさん...「でも、そうやって卒業しようと思う気持ちって大事ですよね」
一同...「うんうん」
Sさん...「過去の彼のものや写真はもうないかな。処分することも卒業の手段かな」
 「男は過去の女性の写真を捨てられないよね」
 誰からともなくそんな話になり、何人もが「そういえば」と頷き合う。
Hさん...「いずれにしても、男性の方が過去の恋愛から卒業しにくいらしいということですね」
Hさん...「でも、どこかで過去から卒業できたから結婚があったということですよね」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 恋愛話は過去のものでもなぜか一番盛り上がる。それは、皆それぞれ真剣に前を向いていた時間だったからではないか。
 様々な卒業があって、新たなスタートがある、その繰り返しが現在の日常に繋がっているとそれぞれ確認し合い、いつもの日常に戻っていった。

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